排卵後や高温期にhcg注射を打つのはなぜ?回数を多く打つ理由は?
排卵後や高温期のhcg注射は、黄体ホルモンの補充が目的。回数を打つことで妊娠継続しやすくなる効果もあります
hcg注射は、排卵を起こさせる薬として使われるということはよく知られていますが、実は、それ以外の目的でも使われています。
それは、排卵後に、黄体ホルモンの補充をするためのものです。
でも、なぜ黄体ホルモンの補充が必要なのでしょうか?
排卵が終わった後、卵子が入っていた卵胞は、黄体へと変化し、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌を始めます。
黄体ホルモンの働きによって、基礎体温が上がり、高温期に移行します。
つまり、黄体ホルモンが足りなければ高温期になりにくく、高温期の維持も難しいのです。
排卵後に、十分に黄体ホルモンが分泌されなければ、着床しやすい子宮内膜にはならない
黄体ホルモンの重要性は、高温期の維持だけではありません。
卵管で受精した卵子は、受精卵となり、細胞の分割を繰り返しながら、子宮に移動します。
受精卵は排卵から約5~7日で子宮に到着し、子宮内膜に着床します。
このとき、受精卵は絨毛の根を内膜に張り、着床するのですが、その子宮内膜が十分に厚く、フカフカの栄養に富んだ状態でなければ、着床しにくくなります。
排卵前の卵胞から分泌されていたエストロゲンが、子宮内膜を育て始めていますが、それだけでは足りません。
排卵後に、十分に黄体ホルモンが分泌されなければ、着床しやすい子宮内膜にはならないのです。
一般的に、排卵後の子宮内膜の厚さは8ミリが合格ラインとされています。
排卵後は黄体ホルモンの働きで、1日に約0.1ミリずつ厚くなります。受精卵が子宮に移動し着床するころに、15ミリ以上の厚さがあれば、着床率もさらに高くなっています。子宮内膜が6ミリ以下では、着床が難しいといわれています。
黄体ホルモン補充が目的のhcg注射は高温期に2~3回が一般的
さらに、黄体ホルモンの分泌が不十分だと、受精卵が着床したとしても、子宮内膜が剥がれ落ち、妊娠を維持するのが難しくなってしまいます。
基礎体温が高温になってから投与するhCGは着床を促進する目的で使われています
参照元:つねざわレディスクリニック
これらのことから、黄体ホルモンは、妊娠のための大事な役割を担っているということが分かりますね。
黄体機能不全の人は、高温期にhcg注射などで黄体ホルモン補充をすることが多い
黄体ホルモンの分泌が少なく、十分に機能していない状態のことを、黄体機能不全といいます。
また分泌は正常で、ホルモンの量自体はしっかりとあるのに、子宮内膜が反応しにくく、うまく機能していないといった状態の人もいます。
通常、低温期と高温期の基礎体温の差は0.3℃以上あります。
高温期に入ってもあまり温度が上がらず、差が少ない人や、高温期の日数が14日より短い人は、黄体機能不全である可能性があります。
hcg注射は、卵巣に働きかけ、黄体ホルモンの分泌を良くする効果があります。
そこで高温期にhcg注射を数回打ち、黄体ホルモンが十分足りている状態にしていきます。
hcg注射のほか、飲み薬として、ルトラールやデュファストンなどの黄体ホルモン剤の内服を併用することも多いです。
黄体ホルモン補充の目的で、排卵後にhcg注射を打つ場合、ケースによりますが、およそ14日間の高温期の間、2~3日間隔で3回程度打つのが一般的です。
hcg注射ってどのくらいの量を打つの?「量」には、5000単位をはじめ3種類があります
hcg注射を、排卵を起こす目的で打つ場合は、5000~10000単位が一般的のようです
注射薬を打つ時には、投与量がありますが、hcg注射は、単位で表されており3000単位、5000単位、10000単位の3つがあります。
不妊治療の際に比較的よく使われているのは5000単位です。
hcg注射の単位(量)は、hcg注射を使う目的と個人の体質によって決められています。
hcg注射を、排卵を起こす目的で打つ場合は、5000~10000単位が一般的です。
排卵の直前、脳の下垂体から分泌されるLHという黄体ホルモンの量は一気に増え、ピークに達します。これをLHサージと呼びます。
確実に排卵させるためには、hcg注射によって、このLHサージをしっかりと起こさなくてはなりません。
そのためには、5000~10000単位の量が必要になってきます。5000単位あれば、排卵が起こる人が多いですが、hcg注射が効きにくい人の場合は、排卵が起こせないこともあります。そのような時は、単位が最も大きい10000単位が使われています。
反対に、hcg注射が効きやすい人や、hcg注射による副作用が出やすい人の場合は、3000単位から様子を見つつ、使うことが多いようです。
hcg注射の副作用によるOHSS(卵巣過剰刺激症候群)は注意
hcg注射による副作用は様々なものがありますが、特に注意が必要なのがOHSS(卵巣過剰刺激症候群)です。
これは、薬剤による卵巣への刺激が過剰になり、卵巣が腫れてしまい、ひどい場合には腹水や胸水、血栓症などの重篤な症状が出てしまうものです。
OHSSは、多数の卵胞が育って大きくなっている場合や、もともとPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)がある場合などで起こりやすい副作用です。
あらかじめ、OHSSのリスクが高いと考えられる場合は、hcg注射も慎重に行わなければならないので、投与する量を少なくしたり、副作用のリスクが少ない別の薬に変更したりします。
初めてhcg注射を打つ時は、その人にとってどのくらい効果があるのかは分かりません。それまでの経過でのhcg注射の反応性を見ながら、単位を増やしたり、減らしたりしています。
排卵後高温期の黄体補充療法として打つ場合は、1回の注射につき、3000~5000単位を使うことが多い
また、hcg注射を、排卵後高温期の黄体補充療法として打つ場合は、LHサージを起こすほど多くの量を一度に投与する必要はありません。1回の注射につき、3000~5000単位を使うことがほとんどです。
黄体補充療法を行う際、高温期の5~7日目ごろに血液検査を行い、プロゲステロンの値を見る場合があります。(プロゲステロンとは黄体ホルモンのことです)
このような検査の結果もふまえて、黄体ホルモンが十分に分泌されているのか、不足しているのかを判断し、hcg注射の回数や投与する単位が決められます。
排卵前に一度hcg注射を打った場合、体内にhcgが残るため、妊娠検査薬に反応します。
ほとんどの場合は注射後10日ごろには消えていきますが、10000単位の場合、2週間程度残ることがあります。早期に妊娠検査薬を使用する際は、注意しておきましょう。
もちろん、黄体補充のために、高温期に数回hcg注射を打った場合も同じです。
黄体補充は、妊娠が成立していれば、しばらく継続することもありますが、通常は高温期が終わる排卵14日後で、いったん区切ります。妊娠判定については、医師の指示に従って行いましょう。
子宮内膜が薄くて着床しにくかった私が一番重要視した葉酸
子宮内膜が薄い私でも厚くすることで妊娠できました!
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