もくじ
hcg注射の効果とは?排卵前の注射と排卵後の注射では目的が異なる
排卵前のhcg注射は「排卵を起こす効果」と排卵後のhcg注射は「黄体ホルモン補充の効果」を目的としています
hcg注射には、主に2つの効果があります。
hcg注射の効果1.排卵を起こす
まず一つ目は、排卵を起こす効果です。
排卵障害などがあり、自力での排卵が難しい場合や、排卵の時期をコントロールしたい場合に、hcg注射が使われています。
hcg注射には、排卵を起こすためのLH(黄体形成ホルモン)と同じ作用があり、排卵のきっかけとなるLHサージを起こします。
これにより、hcg注射後、約30~40時間で排卵させることができます。
HCGの筋肉注射後、30~40時間で排卵が起こります。
参照元:英ウィメンズクリニック
hcg注射の効果2.排卵後の高温期に黄体ホルモンを補充する
2つ目は、排卵が終わった後の高温期で、黄体補充をする効果です。
排卵後、卵胞が変化した黄体から分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)は、着床に向けて、子宮内膜をさらに厚く、栄養豊富な状態に育てます。
また、子宮内膜がはがれ落ちるのを防ぎ、受精卵の着床を助け、妊娠を維持する効果もあります。
黄体ホルモンの分泌が不足したり、うまく機能しなかったりする黄体機能不全などの場合にもhcg注射は使われています。
これらの効果によって、排卵前のhcg注射は、排卵を確実に起こすために、排卵後の高温期では黄体機能不全の改善のために使われています。
hcg注射は体外受精時にも使われる
一般的な不妊治療の一つであるタイミング療法では、排卵と性交のタイミングを合わせることがまず大事です。
経腟エコーなどでの診察で卵胞が十分に成長したのを確認し、hcg注射を打ちます。それに合わせてタイミングをとることによって、受精の確率を上げます。
タイミング療法や人工授精での排卵させる目的の他に、hcg注射は体外受精でも使うことがあります。
体外受精では、成長した卵胞から卵子を取り出す採卵を事前に行います。
それまではhmg製剤などで、卵胞を成長させていきますが、最終の成熟を促すためにhcg注射を打ちます。
自然の周期でも、LHサージが起こることによって、卵胞が成熟し排卵の準備が整えられるということが起こっています。
採卵前に先に排卵してはいけないので、あらかじめ排卵を抑える薬を併用しておき、コントロールしたうえでhcg注射を打ち、採卵を行います。
hcg注射の効果と基礎体温の関係は?妊娠した時はどうなる?
hcg注射をすると、高温期の基礎体温が維持しやすくなります。妊娠した場合は高温期が持続します
hcg注射を打つと、排卵後に卵胞が変化した黄体から、黄体ホルモンであるプロゲステロンが分泌されます。
血液中のプロゲステロンの濃度が上がることによって、基礎体温は上昇し、高温期へと移行します。
排卵前のhcg注射は、約1週間から10日前後まで体内に残るので、高温期の体温が安定し、日数も14日前後と維持しやすくなります。
高温期に、黄体ホルモン補充として、hcg注射を追加して打った場合は、さらにその効果が高くなります。
黄体は約14日間、プロゲステロンを分泌し続けたあと、徐々に小さくなり消失します。
妊娠していない場合は、黄体の消失と、hcg注射の効果が切れることで基礎体温は低下します。
妊娠した場合、プロゲステロン分泌の役目は、胎盤が引き継ぎ、分泌され続けるため、基礎体温が下がることはありません。
hcg注射の効果期間は何日?妊娠判定への影響はあるの?
hcg注射の効果は使用量によっても異なりますが、おおむね1~2週間が目安です
hcg注射は、排卵が終わった後も体内に残るため、高温期の黄体補充としての効果があります。
hcg注射には、3000、5000、10000単位があります。
よく使われる5000単位までは、hcg注射後約1週間~10日前後までは体内に残ります。10000単位を打った場合は、量が多いため、2週間近く体内に残ることもあります。
妊娠検査薬は、尿中に含まれるhcgを検出します。
hcgは、妊娠すると着床後から急激に産生され始めます。体内にhcg注射の成分が残っていると、妊娠検査薬は偽陽性反応が出ます。
特に、早期妊娠検査薬を使用する場合は、注射後の日数を考えて行う必要があります。
hcg注射の効果で妊娠できる可能性はあるの?妊娠の確率はどのくらい?
hcg注射を打つことで、排卵確率は約80%となり、その結果妊娠の確率も自然妊娠と同程度の20%前後まで上がります
健康な男女が、排卵日付近に性行為をもった場合の、1周期あたりの妊娠率は約20%前後とされています。
不妊の原因は様々ですが、排卵障害は、女性側の不妊原因の中でも、30%以上を占めており、原因不明の機能性不妊に次いで多くなっています。
hcg注射を打つことで、排卵確率は約80%となり、妊娠確率も自然妊娠とほぼ同じ20%前後まで引き上げられます。
ただ、排卵障害は、ホルモン異常、加齢、肥満、ストレスなど様々な原因が複雑に絡んでいることもあるため、hcg注射と併用して問題を改善することが大切ですし、着床障害など排卵以外の問題も抱えている場合は、hcg注射をしても妊娠確率があがらないことも考えられます。
hcg注射が効果なし!?効かない時はどうする?妊娠のための次のステップとは?
hcg注射が効かない場合は、量を増やしたり他の黄体ホルモン剤を使用したりします
hcg注射を打っても、排卵が起こらない、黄体機能を高めることができないなど、効果がみられないケースがあります。
hcg注射を打っても排卵が起こらない場合は、hcg注射の単位量を増やしたり、注射の回数を増やしたりすることがあります。
薬の感受性といって、その人の体にどの程度効果が出るのかは個人差があり、様子を見ながら使うしかありません。
しかし、ただ単に、hcg注射を増やせばよいというわけではありません。
卵胞の成熟が不十分であれば、排卵誘発をしても効果が出ませんし、LUF(黄体化未破裂卵胞)という場合もあります。
黄体化未破裂卵胞(LUF)の場合は注意が必要
「LUF」とは、排卵時に卵子が卵胞壁を破って飛び出すことができず、そのまま黄体に変わってしまう状態です。
やっかいなことにLUFであっても、黄体ホルモンは分泌されるため基礎体温は上昇するので、排卵確認の超音波検査がされていない場合には、「ああ、排卵した」と皆さんをなんとなく安心させてしまうところに、大きな問題点があると考えます。一般的にはどのような女性でも全月経周期の7%程度はLUFが生じるとされていますので、年に1回くらいはこのような現象が起きていると考えられます。
参照元:春木レディースクリニック
基礎体温は排卵したかのように上昇しますが、妊娠することはできません。
LUFは、健康な女性にも1年に1回あるくらいの確率で起こるので、その周期は経過をみます。
大きくなった卵胞がそのまま残ってしまい、次の周期に影響が出ることもあるため、治療の休息や処置が必要な場合もあります。
また、高プロラクチン血症などが同時にあると、hcg注射によるLHサージを阻害してしまうため効果が出にくくなります。
排卵を起こすだけではなく、排卵障害の原因となっている根本的な疾患の治療もおこなっていくことが大切です。
hcg注射でのタイミング療法がダメなら、人工授精、体外受精と次のステップを検討
黄体機能不全に効果がない場合も同様です。
hcg注射は、黄体ホルモンの分泌を促す薬ですが、それだけでは不十分な場合、ほかの黄体ホルモン剤が併用されます。
hcg注射による効果がないときは、薬の量や注射を打つ時期はどうか、効果や副作用の出方はどうか、他に治療の必要な疾患がないかなどを総合的にみて、hcg注射の継続や治療の変更が判断されます。
hcg注射は、不妊治療の最初の段階に比較的多い、タイミング療法で使われることが多いです。
なかなか妊娠に至らない場合は、治療のステップアップが検討されます。
それぞれの治療で妊娠率が頭打ちとなる回数まで行い、効果がない場合は次のステップに進むのが一般的です。
年齢や不妊原因によっても異なりますが、タイミング療法3~6回→人工授精3~6回→体外受精が目安です。
子宮内膜が薄くて着床しにくかった私が一番重要視した葉酸
子宮内膜が薄い私でも厚くすることで妊娠できました!
多くの不妊治療の専門医達も子宮内膜を厚くするのに葉酸は重要だと言っていて、葉酸サプリを飲めば赤ちゃんの先天性異常のリスクが72%も軽減されることから、厚生労働省も妊活する人は積極的に飲むように勧告しているという事実、ご存知ですか?
元気で健康な赤ちゃんに出会えたいま、振り返ってみて葉酸サプリを飲んでおいて本当に良かったと感じています。
葉酸は子宮内膜の強化や受精卵を作って守るという子宮内環境を良くする効果があります。葉酸は、不妊治療中の女性のみでなく、男性にも飲んで頂きたいサプリメントです。葉酸が不足していると精子の染色体に異常が起こる確率が高くなると言われています。
葉酸は水に溶けやすく食事からでは吸収されにくのが弱点で、科学的に先天性異常の発症率を70%以上も低減が実証されているのは、食事ではなくサプリからのみ。だから、葉酸サプリを摂取するように国も強く勧告しているんです。
諸外国でも日本においても神経管閉鎖障害のリスク低減の観点からは、食事からの葉酸に加えて栄養補助食品からの葉酸を摂取するよう勧告されています。
食品からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mgの葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクが集団としてみた場合に低減が期待できる
妊娠しやすくするためには子宮内膜をふかふかにする必要があります。そのために必要な栄養素に葉酸がポイントといわれていますが、実は葉酸サプリなら何でもいいわけじゃなくて、妊活中に最適な葉酸サプリを選ぶことが大切なんです。
安心して飲めるサプリならいいですが、もしも適当に選んで飲んでいたサプリが無駄な添加物がギトギト、妊活中に必要な葉酸量が入っていない、製造工程がやばすぎる、とかだったら引きますよね、、、
特にコンビニとかで誰でも買える葉酸サプリは、妊活中は飲んでも無駄になるケースもあるので、葉酸サプリの選び方をしっかり知ることはとても重要です。
私も最初なんでもいいのかと思って、コンビニの安いやつを飲んでいたら全く意味がなくてがっくり。そこから真剣に葉酸について勉強してからは、何も知らなかった過去の私を本気で叱りたくなりました。
このときの経験を元に、葉酸サプリの選び方を分かりやすくまとめましたので、まだ飲んでいない人、飲んでいたけど適当に選んでいたかも、という人は参考になさって下さい。
hcg注射で妊娠できた私が大切にした葉酸サプリの選び方を公開しています。