もくじ
妊娠検査薬ってどんな仕組み?
妊娠検査薬は、妊娠時以外は体内に存在しないhcgというホルモンを感知して妊娠したかどうかを判断します。
不妊治療をしていると、妊娠検査薬を使用する機会が出てきます。妊娠検査薬は、市販のものでも様々な種類がありますが、妊娠を判定する仕組みは同じものです。
着床が成立すると、絨毛という組織から、hcg(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が作られます。
絨毛はやがて胎盤となる組織で、着床時に子宮内膜に根をはり潜り込む役割も果たしています。
この絨毛から産生されるhcgは、妊娠時以外は体内にはないホルモンです。妊娠するとhcgが尿や血液の中にも出て検出されるので、妊娠の判定に利用されています。
妊娠検査薬は、hcgを感知する試験紙がついており、そこに尿をかけて検査を行います。
女性は妊娠すると、妊娠初期に妊娠ホルモンである「hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)」が急激に増加し、尿の中に排出されるようになります。妊娠検査薬は、この尿中の妊娠ホルモンを検出することで、妊娠を判断します。
参照元:新宿レディスクリニック
hcgは、着床が成立するとすぐに産生がはじまり、劇的に増えていきます。
着床が成立するのは、受精から約6~7日、排卵から約7~10日なので、早ければ、ちょうど生理予定日の直前ごろからhcgが産生されていることになります。
妊娠検査薬には2種類あるって知ってる?早期妊娠検査薬と通常の妊娠検査薬の違い
薬局やドラッグストアで一般的に販売されている妊娠検査薬は、2つに区別されます。
1つめは、生理予定日から使用可能な、早期妊娠検査薬で、チェックワンファストなどがあります。
2つめは生理予定日の1週間後から使用可能な通常の妊娠検査薬です。こちらは種類も多く、ドゥーテストやクリアブルー、Pチェックなどがあります。
早期妊娠検査薬(チェックワンファストなど)
早期妊娠検査薬は、まだhcg産生の量が少ない月経予定日ころでも使えるように、低い濃度で感知できるようになっており、25IU/Lに設定されています。
医療用医薬品に分類されているので、購入できるお店が限られており、薬剤師から問診や使用方法の説明などを受け、住所や氏名などを申請する必要があります。
病院などで妊娠判定を行う場合も、25IU/Lから感知する検査薬が多いです。
通常の妊娠検査薬(ドゥーテストやクリアブルー、Pチェックなど)
一方、通常の妊娠検査薬は、生理予定日を過ぎてhcgが十分に増えてくる時期での使用であるため、50IU/Lに設定されています。
メーカーによって、デザインや使用感に多少の違いはありますが、大きな違いはありません。
例えば、クリアブルーは判定ラインがはっきりと出やすい、ドゥーテストは採尿部が大きくキャッチしやすいので簡単などの評判が多いようです。
自分の好みで選んでも、判定結果自体はほとんど変わりません。インターネットなどで安価に販売されている海外製の妊娠検査薬を使用している人もいます。
正常妊娠の妊娠週数ごとのhcg量の増加割合
妊娠した場合、生理予定日を妊娠4週0日として数えます。
正常妊娠の妊娠週数ごとのhcg量は、妊娠4週で20~500、妊娠5週で500~5000、妊娠6週で3000~19000と増えていきます。
生理予定日ごろの4週でも早期妊娠検査薬なら判定が可能で、さらに1週間過ぎた5週では、通常の妊娠検査薬でも十分に判定できるようになっています。
自然妊娠では、はっきりと排卵日を特定できないので、この部分の誤差もありますが、hcg注射を打っての排卵であれば、特定できるので、通常よりも早い時期に妊娠検査薬を使用しやすくなります。
hcg注射は妊娠検査薬にどう影響するの?妊娠検査薬は何日後から使えるようになる?
hcg注射後すぐに検査薬を使うと妊娠してなくても陽性反応を示します。hcg注射後10日前後で注射により補充されたhcgは体内から消えるので、妊娠検査薬を正常に使用可能になります。
hcgは、妊娠していなければ体内にはないホルモンですが、hcg注射を打つと、その成分を体内に入れることになります。
hcg注射の成分はしばらく体内に残っているため、もしこの期間中に妊娠検査薬をすれば、妊娠していないのに陽性反応が出る「偽陽性」という状態になります。
不妊治療でhcg注射を打つのは、排卵を起こすための排卵前の時期か、排卵後、黄体機能を補助するための高温期のどちらか、あるいは両方です。
hcg注射には、単位(量)があり、目的や体質に合わせて必要な単位を打ちます。
排卵させるには、排卵のきっかけであるLHサージ(黄体形成ホルモンの急激な分泌増加)を起こす必要があるので、5000~10000単位がよく使用されます。
黄体機能の補助のためには、高温期の期間中の数日ごとに数回打つ場合が多いので、それより少なめの単位が調整されて使用されています。
hcg注射の影響がいつまで体内に残るのかというと、およそ7日~10日後、長くても14日までです。
hcg注射の単位量によっても変わりますし、体質にもよるので個人差はありますが、排卵前のhcg注射のみの場合は、排卵から14日後の生理予定日ころには、妊娠検査薬を使えると考えてよいでしょう。
高温期にもhcg注射を打った場合は、注射後約1週間は影響があります。この期間は、妊娠して、絨毛からhcgが産生されている場合でも、実際のhcgの値より高い状態になっているので、妊娠検査薬の反応も強くなります。
体外受精後に妊娠検査薬を使用する場合
また、体外受精で胚(成長している受精卵のこと)の移植を行った場合は、移植後の日数で数えるようにします。
体外受精では、排卵から受精、子宮へ受精卵が移動するのにかかる時間の分は、体外で培養されているからです。
胚移植は受精からおよそ2~3日目の初期胚や、5~6日目の胚盤胞の状態で行われます。
病院やクリニックによって多少の違いがありますが、だいたい、初期胚の場合で移植後14日目ごろ、胚盤胞の場合で移植後10日目ごろを判定の時期としていることが多いようです。
hCGは着床後に胎盤になる部分から分泌するホルモンのため検出されれば着床を確認できます。検査の時期は排卵(採卵)から16日目頃が適切です。(移植から数えると4分割なら14日目頃、8分割なら13日目頃、胚盤胞移植なら11日目頃が適切です。)
参照元:はらメディカルクリニック
妊娠判定の方法は、尿による妊娠検査薬だけでなく、採血による血液中のhcg値の測定や、経腟エコーによる診断などもあります。それぞれの場合で、どのように妊娠判定をすれば良いのかは、医師から指示をもらうようにしましょう。
hcg注射後に妊娠検査薬をフライング検査したら、hcg注射の影響で偽陽性反応が出るのはいつからいつまで?
hcg注射の影響で、hcg注射直後から10日目くらいまでは偽陽性反応が出やすいですので注意しましょう。
妊娠検査薬は、本来、何度も使用するものではありません。
しかし、不妊治療をしていて、少しでも早くに妊娠の有無を知りたい人や、hcg注射の影響と、妊娠反応を比べたい人、着床したかどうかだけでも知りたい人などは、妊娠検査薬の使用ができる時期よりも前に検査を行う場合が多いようです。これをフライング検査といいます。
不妊治療をしている人のブログなどでは、フライング検査の結果が紹介されていることも多く、参考にしている人もいるのではないでしょうか。
もちろん、hcg注射の影響がある間は、偽陽性となりますが、フライング検査を行うことでhcg注射の影響が徐々に抜けて、妊娠によって産生されたhcgの反応を見られる場合もあります。hcg注射後いったん陰性になってから、生理予定日に近づくにつれて陽性になった場合などです。
妊娠検査薬の反応が薄くなるのは、hcg注射の影響が抜けてくる7~10日目ごろからで、反対に濃くなるのは、着床が成立する10日目以降からが多いようです。
妊娠したいという強い気持ちがあると、フライング検査をしたくなるものですが、これはあくまで個人の判断で行うものです。フライング検査での結果は、臨床的な意義はなく、妊娠を診断できるものではありません。
フライング検査で化学流産を知ってしまうことも…
また、フライング検査は化学流産があった場合を知ってしまうこともあります。
化学流産とは、妊娠検査薬で陽性反応があったものの、主に受精卵の異常による自然淘汰で、エコーで胎嚢が確認できる前に流産してしまうことです。
例えば、フライング検査で薄い陽性反応が出て期待したものの、通常の反応が出るはずの時期も変わらず薄い陽性反応のままで、数日後に生理が来てしまうというようなパターンです。
このような化学流産は、生理予定日を少し過ぎたごく初期のころに起こるので、妊娠や流産にはカウントされません。フライングをしていなければ気がつくこともない場合がほとんどです。
このように、フライング検査をすることで、かえって不安になったり一喜一憂してしまうかもしれませんので、焦る気持ちは抑えてなるべくフライング検査は控えたほうがベターだとは思います。
でもやっぱり気になってしまうんですよね…どうしても我慢できずフライング検査をする場合は、くれぐれもその時点での検査は不確かなものであるということを理解したうえで行いましょう。
子宮内膜が薄くて着床しにくかった私が一番重要視した葉酸
子宮内膜が薄い私でも厚くすることで妊娠できました!
多くの不妊治療の専門医達も子宮内膜を厚くするのに葉酸は重要だと言っていて、葉酸サプリを飲めば赤ちゃんの先天性異常のリスクが72%も軽減されることから、厚生労働省も妊活する人は積極的に飲むように勧告しているという事実、ご存知ですか?
元気で健康な赤ちゃんに出会えたいま、振り返ってみて葉酸サプリを飲んでおいて本当に良かったと感じています。
葉酸は子宮内膜の強化や受精卵を作って守るという子宮内環境を良くする効果があります。葉酸は、不妊治療中の女性のみでなく、男性にも飲んで頂きたいサプリメントです。葉酸が不足していると精子の染色体に異常が起こる確率が高くなると言われています。
葉酸は水に溶けやすく食事からでは吸収されにくのが弱点で、科学的に先天性異常の発症率を70%以上も低減が実証されているのは、食事ではなくサプリからのみ。だから、葉酸サプリを摂取するように国も強く勧告しているんです。
諸外国でも日本においても神経管閉鎖障害のリスク低減の観点からは、食事からの葉酸に加えて栄養補助食品からの葉酸を摂取するよう勧告されています。
食品からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mgの葉酸を摂取すれば、神経管閉鎖障害の発症リスクが集団としてみた場合に低減が期待できる
妊娠しやすくするためには子宮内膜をふかふかにする必要があります。そのために必要な栄養素に葉酸がポイントといわれていますが、実は葉酸サプリなら何でもいいわけじゃなくて、妊活中に最適な葉酸サプリを選ぶことが大切なんです。
安心して飲めるサプリならいいですが、もしも適当に選んで飲んでいたサプリが無駄な添加物がギトギト、妊活中に必要な葉酸量が入っていない、製造工程がやばすぎる、とかだったら引きますよね、、、
特にコンビニとかで誰でも買える葉酸サプリは、妊活中は飲んでも無駄になるケースもあるので、葉酸サプリの選び方をしっかり知ることはとても重要です。
私も最初なんでもいいのかと思って、コンビニの安いやつを飲んでいたら全く意味がなくてがっくり。そこから真剣に葉酸について勉強してからは、何も知らなかった過去の私を本気で叱りたくなりました。
このときの経験を元に、葉酸サプリの選び方を分かりやすくまとめましたので、まだ飲んでいない人、飲んでいたけど適当に選んでいたかも、という人は参考になさって下さい。
hcg注射で妊娠できた私が大切にした葉酸サプリの選び方を公開しています。